こんにちは、インフラエンジニアのちゃりおです。
今回は、リザーブドインスタンスについてです。
AWSでコストの大きな割合をしめる、EC2、RDS。
リザーブドインスタンスを利用すれば、インスタンス利用料の最大75%のコスト削減が可能です。
今回は、リザーブドインスタンスを買う前に知っておきたいことをまとめました。
リザーブドインスタンスについて知る
リザーブドインスタンスとは
Amazon EC2 リザーブドインスタンス (RI) では、オンデマンド料金に比べて大幅な割引価格 (最大 75%) が適用され、特定のアベイラビリティーゾーンで使用するキャパシティーを予約できます。
AWS公式サイトから引用
インスタンスを前払いまたは、月額固定払いすることで利用料金の割引を受けられます。
デフォルトのオンデマンドに比べて、最大75%割引になります。
それぞれ1年または、3年のプランがあります。
2つの買い方 スタンダードとコンバーティブ
リザーブドインスタンスには、スタンダードとコンバーティブという2つの買い方があります。
最大の違いは、購入後変更できる箇所です。
スタンダードは、インスタンスサイズが変更可能です。
コンバーティブは、インスタンスサイズとインスタンスファミリーを変更可能です。
スタンダードのほうが割引率が高いですが、コンバーティブのほうが柔軟です。
コンバーティブはEC2のみ対応なので、注意が必要です。(RDSはスタンダードのみ)
買う前にやっておきたいこと
買う前にやっておきたいことをまとめます。
- BlackBeltでリザーブドインスタンスの詳細を把握する
- コストエクスプローラで削減額を確認する
- SIMPLE MONTHLY CALCULATORで現状と購入後の月額を試算する
BlackBeltでリザーブドインスタンスの詳細を把握する
公式サイトを見てもいいのですが、BlackBelt資料のほうがわかりやすいです。
損益分岐点についても、書いてあるので参考になりました。
- ユースケースは、常時稼働のインスタンス
- 権利の購入のため、サーバの停止は発生しない(インスタンスIDへのひもづけのいらない)
- オンデマンドで年間63%以上使用する場合、1年リザーブドインスタンスも検討
- 3年間の43%以上使用する場合、3年リザーブドインスタンスを検討
コストエクスプローラで削減額を確認する
リザーブドの利点や、買い方について書きましたが「何個買えばいいのか」わからないと思います。
AWSのサービスを使うと、リザーブドインスタンスの推奨(数、インスタンスファミリ・サイズ)確認できるので
購入前に見ておきましょう。
- ルートユーザまたは、コストエクスプローラの閲覧権限があるアカウントでAWSにログイン
- コストエクスプローラーを開く(サービスの検索で「cost」と入力)
- Recommendationsをクリックする
※スクショはあまり使っていないアカウントのため、金額が表示されていません。
SIMPLE MONTHLY CALCULATORで現状と購入後の月額を試算する
リザーブドインスタンスは、1年や3年の利用料を払うので金額が大きくなります。
すると社内での稟議などが必要になると思います。
そこで、提案のためにどれだけ削減できるかを表でまとめておくといいでしょう。
試算のために、AWS公式ツールのSIMPLE MONTHLY CALCULATORを使います。
「Billing Option」でリザーブドインスタンスの試算もできます。
比較時に使うことをおすすめします。
おまけ マルチアカウントでのリザーブドインスタンス
マルチアカウント環境では、メンバーアカウントで買ったリザーブドインスタンスを共有できます。
共有を有効にすると、買ったアカウントで条件に合致しなかった場合も他のアカウントで合致する
インスタンスがあった場合、割引料金が適用されます。
割引の適用順は、買ったアカウント>他のアカウントの順です。
無効にすることも可能です。
他のアカウントに割引を適用したくない場合使います。
AWS公式サイト 組織の一括請求全体に適用されるリザーブドインスタンスの料金